2024年秋より庵メンバーに加わったメンバーの中では、間違いなく最強のインパクトを感じたコーヒーです。
一緒に登場したベラクルズルビーを「街の優しいお嬢さん」と表現するなら、こちらは「姫君」。
大げさではなく、それくらい違います。
ベラクルズルビーは優しい柑橘の苦味に対し、こちらはブドウ。バレルワインの樽香を抜いて、柔らかくした感じ。苦味でも酸味でもない、
甘味の塊?この風味は非常に文章化しずらく、独特の唯一無二な特徴を持ち合わせています。
特筆しておきたいことは、今回1セット30kgのみ発注するつもりだったのですが、試飲して5秒でもう1セット追加発注する決断をしました。
今までたくさんのコーヒーを取り扱ってきましたがこれは前代未聞です。
とにかく驚くほど美味しいく、また写真の通り生豆がバキュームパックでガッチガチにパッキングされている意味が分かりました。
最後に、両者とも素晴らしい豆なのですが、決定的な違いは 「アナエロビック・ナチュラル精製」 ここにあります。以下商社からの解説です。
長いし少し複雑なので興味のある方は目を通してみてください。
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サン・アントニオ農園はメキシコの名産地チアパスに位置するサスティナブル農法を導入している農園です。
当ロットは嫌気醗酵(Anaerobic Fermentation)により生産処理されたロットで、通常のナチュラルプロセスでは醗酵中にコーヒーチェリーが
酸素と触れているのに対し、Anaerobic Fermentation では無酸素状態で醗酵工程がとられています。
収穫された完熟チェリーは、果肉をつけたまま嫌気醗酵専用のタンクに入れられます。この際、水やコーヒーの果汁等がタンクに入れられる
場合がありますが、ここではコーヒーチェリーのみがタンクに入れられます。
無酸素状態のまま11 度から24 度の間に温度を保った状態で72 時間嫌気醗酵工程をとります。
酸素が無いことでイースト菌やバクテリアの活性が抑えられるため、長時間醗酵工程をとることができています 。
嫌気醗酵を終えたコーヒーチェリーは一次乾燥としてアフリカンベッドにて 4 日間乾燥工程をとります 。
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地 域 チアバス州
標 高 900~1,200m
面積 340ha
品 種 Hybrid
加 工 アナエロビック・ナチュラル
保存方法…できるだけ冷暗所に密封保存推奨(結露に気を付けて冷凍保存がおススメ)
抽出時の湯温 ;91~92℃ がおススメです。温度変化とともに変化する風味をゆっくり味わてください